MG1/100 XM-X1(F-97)
クロスボーン・ガンダムX1 Ver.Ka





蘇ったクロスボーンバンガードのガンダム。クロスボーン・ガンダムX1

<機体>
ベラ・ロナを中心に木星帝国に対抗するために蘇った、宇宙海賊クロスボーン・バンガード。
クロスボーン・ガンダムはその主戦力である。
型式番号はXM-X1(不明)とされているが、製造元であるサナリィではF91の後継機であることを示すF−97の型番が与えられている。
試作機というより実験機に近く、いくつもの試験的な技術が使用されている。

機体コンセプトとしては、他惑星(木星)用高機動型MS、対ビームシールド格闘用MSというものがある。
木星の高重力でも活動できる機動性をもたせるためには、高出力バーニアが多数必要となる。
しかし、それでは機体が大型化してしまい、高機動を得るためには更に高出力バーニアが多数必要――そんなジレンマに陥ってしまう。
そこでクロスボーン・ガンダムには、フレキシブルに稼動するX字のスラスターが採用されている。
メインスラスターをフレキシブルに稼動させて、方向転換を行うという方法で、木星の重力下でも小型かつ高機動なMSを実現させた。
ちなみに、ABCマントはフレキシブルに稼動するX字のスラスターがあってこその装備であり、他のMSでは機体各所のスラスターをマントが覆ってしまうため、正常な使用はできない。
そして武装には格闘戦の武器が多数採用されている。
これはMSにビームシールドが標準装備されたこの時代、射撃戦では致命的なダメージを与えられないことから、ビームシールドをかいくぐりその内側から敵機を攻撃するためである。
この点では同系等のF91とは正反対。
F91よりも頻繁にフェイスオープンして放熱を行うのは、格闘戦に対応して各部装甲が厚く、構造上脆いダクト部の面積が減らされ、熱が籠もりやすいためである。

クロスボーン・ガンダムはこの時代のMSの性能としてはトップクラスであるが、あくまで実験機でありピーキーでとても扱いづらい機体である。
この機体がトップクラスの強さを誇るのは、キンケドゥ・ナウやザビーネ・シャルといったパイロット達の腕によるところが大きい。


X1は木星帝国の対クロスボーン・ガンダムMS部隊「死の旋風」に対抗するべく、スクュリューウィップを装備。
木星帝国との戦争終結後は、X1を譲り受けたトビア・アロナクス達の手により改造され、X1改・改となる。




各部、武器解説


ABC(アンチ・ビーム・コーティング)マント
表面が蒸発することで、攻撃を防ぐマント。ほぼ使い捨て。
ビームシールドとは違い、エネルギーを消費しないため稼働時間が延び、敵に発見されにくいという利点を持つ。

キットではナイロン樹脂製。
劇中や見本写真のようにするには、のりで皺をつくったりハサミで裾をカットする必要があります。
クシャクシャにして皺をつくっても、ナイロン樹脂製なためか、すぐ元に戻ってしまいます。
画像のはクシャクシャにして小さなガシャポンカプセルに押し込め、一日放置して皺をつけました。
しかし、撮影中もしだいに元に戻っていき、皺が減っていきました。




ヒートダガー
熱が籠もりやすいクロスボーン・ガンダムの構造を利用した武器。
脚部スラスターの余熱を利用し過熱している。
通常はふくらはぎから取り出すが、隠し武器として足の裏から刃を出すこともできる。

キットではほぼ劇中再現。
ダガーの柄もちゃんとふくらはぎに収納。刃を足の裏に装着できます。
ちなみに一番持ちやすい武器でもあります。


ブラインドマーカーと、ビームサーベル
ブラインドマーカーはビームシールドと兼用で、主に局部破壊に使用。
マニュピレーターを使用しないことから、とっさの対応にも適している。
ビームサーベルはバルカン兼用。
コアファイターに接続されていて、コアファイターの武装としても使用可能。

これも劇中再現度は高いです。
共に刃はクリアーパーツ。
ブラインドマーカー展開ギミックもちゃんと行えます。
しかし、それゆえ強度がやや低く、通常状態の保持もあまり高いとはいえません。
ビームサーベルの柄も、外れやすいです。
それとビームシールドパーツが無いのが残念。




バスターガンと、シザー・アンカー
バスターガンは小型ビームライフルで、このままの状態ではあまり威力は無い。
ビームザンバーと合体してザンバスターとなることで、真価を発揮する。
シザー・アンカーはフロントアーマーを利用したもの。
攻撃というより、敵を掴んだり、機体を支えたりするツール。

バスターガンは腰にマウント可能。
ビームザンバーとの合体で、バスターガンに。
シザー・アンカーはフロントアーマーを取り外し変形させて、別パーツを接続。
鎖のパーツは直線で曲がらず、1本しか付属していません。
せっかく、両方フロントアーマーが変形するのだから、せめて曲がらないまでも、あと1本つけてほしかったです。




X1改からの装備、スクリューウィップ
木星帝国がクロスボーン・ガンダムを研究し、対クロスボーン・ガンダムを目的に編成した部隊「死の旋風」(デス・ケイルズ)に対抗するための追加装備。
シザー・アンカーを改造してつくられており、これを装備したX1改はシザー・アンカーを使用できなくなっている。
攻撃力は高いとはいえないが、間合いは広く、接近戦での手数は増えている。

キットではリード線で再現。
一応、X1改専用のリアアーマーのパーツを外してグリップにできるが、すぐとれてしまいます。
そのため、招き猫は接着。グリップをリアアーマーに戻せなくなっています。
リード線で自由に曲げられるものの、先端とグリップの接続は緩く、招き猫的には接着が必須だと感じます。



バスターガンとビームザンバーが合体した、ザンバスター
クロスボーン・ガンダム専用ビームライフル。
クロスボーン・ガンダムの出力から考えると、威力はそれ程高くない。
しかし、数少ない射撃武器であり、銃口には様々な弾頭をセットできる。

ちゃんと変形合体。
ビームザンバーでは皆無の保持力も、この形態ではそれなりにあります。
スコープ部の突起は誤ってカットしてしまいました。



メインウェポン、ビームザンバー
クロスボーン・ガンダムの主力武器であり、最も高い攻撃力を持つ。
通常のビームサーベルより大型でビーム刃が幅広なのは、ただ単に出力が高いだけでなく、ビーム発生時に粒子が縦方向に加速されていて、たとえビームシールドを張っていようとビームシールドごと切り裂くことが可能である。
この武器と高機動があるからこそ、クロスボーン・ガンダムは接近戦ができるのである。

ビーム刃はクリアーパーツで再現。
メインウェポンで最も見栄えがよくカッコイイのですが、保持力が絶望的。
まともに持たせることはできません。
この画像では両面テープで無理やり持たせています。
それでも重量があるので、保持が難しかったです。
それがこのキット最大の弱点ともいえます。




コアブロックスステム
サナリィ製MSでは初のコアブロックシステムを搭載。
ネオガンダムと同様のバックパックとの一体型で、ドッキングがスムーズに行える。
メインスラスターがコアファイターにあるので、機動力は高い。

分離変形可能。
劇中ではドッキングはスムーズにできましたが、キットでは外すのに一苦労。
しっかりセットされているのはいいのですが、普通のやって外せないというのには困りもの。



<キット>
マスターグレード小型MSキット第2弾。
先に発売されたF91と基本構造は同じで、ポリキャップを使用しない方式のキットです。
小さい割りに細かいところもよくできていて、様々なギミックもちゃんとあります。
しかし、問題はポリキャップを使わないという新方式。
間接の見栄えや、稼動範囲などはいいのですが、保持力に問題があります。
すべてが緩いというわけではないのですが(一部はむしろ硬すぎる所もあります)、肘やX字のスラスター緩め。
そして武器を持つ手の保持力が絶望的です。
今までのMGのように指で保持するというのではなく、手のひらの突起に武器の穴を差し込んで保持しています。
これが外れやすい。指など保持のためではなく、もはや飾りレベルです。
そのため、ビームザンバーはまともに持たせることは不可能に近く、ほとんどの武器がちょっとしたことで落としてしまいます。
装甲パーツも従来のものより外れやすく感じます。特に足首アーマーなど。
各部間接もですが、招き猫は組んでいる最中に保持力について不安になり、組みあがる少し前にこの保持力ではポリキャップ無しは問題がありすぎて早すぎたと思いました。
これはMGだけではなく、バンダイ製品全体にいえることですが、クオリティは上がっているがそういう品質や保存性は下がっている、そう感じます。
正直、このまま15m級のMGが発売されるとしたら――と、かなり不安です。
全体的には出来がいいと思うので、なおさら残念に思います。



<製作>
深夜のプラモ会(暫定最終回)でつくりました。
安かったのと、クロスボーンなのと、ポリキャップ無しキットというのに惹かれて買いました。
15m級MSなのでパーツも小さく、強度が弱いパーツもあり、組み立ては従来のMGより難しかったです。
未塗装でも十分なくらい色分けができています。
そのためあまり塗装はしていなく、原作カラーリングで部分塗装しただけです。
マーキングシールは正直、貼るとうざったく感じると思ったので貼りませんでした。原作カラーにしましたし。
組んだ後でもX1改・改に組替えられるかと思いましたが、パーツが取り外しで破損しそうなので、X1に固定になりました。




似た物同士な二体
カイザ「まともに剣も持てないで、どうしてマスターグレードなんていえるのカナぁ〜?」
X1「貴様こそブレイガンを持てない平手を持つくせに、ねごとを言うなーっ!!」
そんな二体はSICデルタはさんで仲良く飾ってます。


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